2014年10月9日木曜日

The New Look of Banana Republic


Banana Republic(BR:本社:サンフランシスコ)は8月に発表していた“The New Look of Banana Republic”キャンペーンを10月から本格スタートした。実在のカップルをイメージモデルに起用して、プロダクトのオーセンティシティを追求するというのがキャンペーンの趣旨である。
キャンペーンのイメージカップルにはAloe Blacc(Singer/Songwriter )+Maya Jupitar(recording artist )Tenzin Wild(Creative Director)+Tao Okamoto(Actress)、この他に数組の一般消費者カップルを起用した。
このキャンペーンは同チェーンが3〜4月に展開した“TRUE OUTFITTERS”の続編で、プロダクションテーマと手法はそのまま踏襲されている。キャンペーン情報はWebCite、Twitter、E-Mail、Instagramなど、同チェーンのソーシャルメディアチャンネルを利用して配信した。
ウイメンズコレクションはレザ−、シャンブレー、カシミア素材のプロダクトのレイヤード、メンズはミックス素材プロダクトを中心に構築したと説明されている。
Banana Republicは業績不振で、4月にクリエイティブディレクターをMarissa Webb(Creative Director and EVP of Design)に変更したばかりである。もともとキャンペーンは、コレクションにオーセンティシティ(正統性)を持たせるために展開したのだが、オーセンティシティなど皆無である。

リアリティ(現実性)ゼロのコレクションが売れるはずがない。Glenn Murphy(GAP会長兼CEO)が鮮やかな価格操作でGAPを切り回しているのと比べると、大きな違いである。Jack Calhoun(Banana Republic Global President)とCatherine Sadler(Global Chief Marketing Officer)はこんなキャンペーンでチェーンを立て直せるとでも思っているんだろうか?

2014年10月8日水曜日

Classic Trainer comes Cult Booming

adidas ZX 5000 TRM
2014年夏、Birkenstock以外にもう一つ世界中でHot Itemになったフットウエアがある。Classic Trainerである。Trainerは古ければたいがいClassic Trainerで、しかも大量生産が効くから史上空前の売れ行きになった。
Classic Trainer は日本でも大量に売れた。日本ではこういう場合すぐに、ランニングブームとか健康志向の高まりだと説明するが、そんなことは何の関係もない。Classic Trainer Boomは日本で始まったブームではない。日本はブームの波及で恩恵を受けた側である。
Nike Roshe Run Hyper Huse.
Trainerというのは英国風の呼び方で、アメリカではSneakerと呼ぶ。意味はほとんど同じだが、英国でSneakerと呼ぶのは聞いたことがない。いっぽうアメリカのフットウエア業界でTrainerと言えば、Cross TrainerかGym Instructorのことで、アメリカの業界でRunning Shoesを Trainerと呼ぶ人に出会ったことはない。
adidas Gazelle
Classic Trainer Boomは2012年にヨーロッパで始まった。2013年には世界中に拡散した。Adidasは今年に入ってから、毎週のようにZX-FLUX系のClassic Trainerを市場投入してきた。いっぽうNikeはAir Max 90とRosheRsunの2本立で、北米市場を完璧に押さえ込んでいる。RosheRunはClassic Trainerと違うという人がいるかもしれないが、シルエットがクラシックならそれで良いのである。

Nike Air Max 90 City Pack "RIO"
過去30年間のフットフエア市場傾向からすると、ブームは今後3年間続く。つまり2016年までは続く。2017年にはClassic Trainerは全く見向きもされなくなるだろう。